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モロッコ　エッサウィラ　白と青の世界

モロッコねた第２段。
喧噪の街マラケシュから車で3時間～4時間ほど北西に向かって走ると、海沿いの街エッサウィラに着きます。
エッサウィラは小さな街ですが、いわゆるリゾート地で、多くのフランス人・スペイン人・イタリア人などなどが保養しに来ます。マラケシュで出会った多くのモロッコ人に「エッサウィラに行く」と言うと、「僕も大好きな街だよ～」「あそこは素敵な街よね。」と皆さん口をそろえて同じ反応をしました。

エッサウィラに着くと、いろいろなものが白と青で統一されていることに気付きます。いろいろなものとは、建物の壁やサッシなどなんですが、それに加え空が青くて大きい。海があり港町なので、白いカモメもカーカーカーカー飛んでいる。歩いていると青・白・青・白・・・と言う感じ。後でマラケシュの人に聞いたのですが、モロッコでは街別にテーマカラーが決まっており、マラケシュは赤・エッサウィラは白と青になっているそうです。
で、エッサウィラにも塀で囲われた街「メディナ」があり、マラケシュのメディナよりゆったりしていて洗練された印象を受けます。サービスに関しても、マラケシュよりはライトなタッチで、なんだか拍子抜けしてしまう。マラケシュで感じた、熱気や喧噪そして優しく温かい人情の様なものは、ここでは表には出ていませんでした。

ここは多くの外国人によって、欧米化が進んだ街という感じで、モロッコと南ヨーロッパの混じり合った世界がありました。場所がヨーロッパ寄りにあるだけでなく、何より港町な為、昔から欧米諸国との交易があった土地なのです。
そういう背景から、多くの芸術家がこの土地に魅了され移り住んだり、音楽家やサーファーが訪れたりと、小さな街なのに文化に大きな影響を与えているようです。だから店に置いてあるものも、何となくマラケシュより今風な気がしたのかも。

毎年6月には、グナワフェスティバル（gnaoua festival)というアフリカンミュージックの祭典がこのエッサウィラで開催され、多くの人で賑わうそうです。グナワミュージックとはアフリカの音楽で、鉄製のカスタネット「カルカベ」（ちょうど会議室のアルミの灰皿を2つあわせて鳴らしたような音がする楽器）と「ゲンブリ」という弦楽器（ちょっと低い音のベース音）、それと声・拍手によって作られている音楽です。アフリカンテイスト満載なこの音楽は、世界中の音楽好きに影響を与えたと言うことで、ジミ・ヘンドリクスやボブ・マーリー、レッド・ツェッペリンなどもこのエッサウィラに滞在し、この土地を愛し、作曲活動をしたそうです。ジミヘンの「CASTLES MADE OF SAND」はここで書かれたとのこと。
早速、メディナのCDショップへ行き、グナワ音楽のCDとモロッコ人ミュージシャンのCDを買ってしまいました。

ヨーロッパからの文化の流入で、欧米化しつつあるこの町を見て複雑な気持ちになったのですが、グナワミュージックを聴きながら、「音楽や人の根本の部分は変わっていないんだな。」と少しだけ嬉しくなってしまった私。
１人で何ヶ国語も喋る、優秀なモロッコ人達。カンも鋭く、たくさんの才能を持っていて、その上心から優しい人々です。国の体制上、海外に出ていくことがなかなか難しいと言っていましたが、この人達が世界中に出ていったら、きっともっと違う形の欧米化をモロッコ内で見ることが出来るはず。日本の「和モダン」のように。


エッサウィラに着くと、すぐに目の前に海が広がる。ラクダは仕事待ち中。	船着き場には、カモメがカーカー言いながら大量に飛んでいた。「エサよこせー！」	そういえば、船の色は全部青だった。安全上は問題ありそうだけど・・・

モロッコの守衛さん。・・に見せかけたエサ狙いのカモメ。ここでは、鰯や鯵、太刀魚などとれていました。	これは私のご飯。店頭で「これとこれ」と指さすと、店の奥に行って焼いてくれます。軽くレア気味・・若干の不安が頭を過ぎった瞬間。	これはメディナ内のメインストリート。地元の人用の洋服などが売られていた。

白と青の世界。ここは観光客向けの通りです。こぎれいな感じがします。	マラケシュのメディナとは大違い。人が見あたらない。しーんとしている。そして空は青い・・	あっ、人がいた！でも地元の人ではなさそうだ。狭い道だけど、これだけ壁に近いと、涼しさすら感じた。

エッサウィラのメディナの外壁。マラケシュに比べると、メディナ内はシンプルで迷路の様ではない。もの凄く整備されています。	夕暮れサーファー達。波が全くないように見えるけど。いいのかな？	ホテルでの朝食。何を食べても美味しかった。プールサイドでは「ホテルカリフォルニア」がかかっていた・・心に木枯らしが吹いた瞬間。

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